厨房排水処理(厨房除害設備)
システムの概要 |
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ホテル、レストラン、給食センターなどの厨房排水は、
有機性残渣や多くの動植物性の油脂分を含んでいます。
この排水は下水道をはじめとして河川や水域環境維持のために
規制を受け、直接放流することはできません。
下水道法では、排水中の油脂分除去のために除害施設を設置することが
義務つけられています。
従来、この油脂分を加圧浮上処理(機械的な処理)や凝集剤などの
薬品を使って油脂分を分離する方法がとられてきましたが、
分離油脂分は余剰汚泥となって強い腐敗臭や
有害ガスの発生などの原因となり、多くの問題が指摘されてきました。
エス・エルで開発した厨房排水処理システム「バチルスター®」は、
選りすぐったバイオテクノロジー技術により、
微生物誘導剤「バチラーゼ®」を投与し、菌が持つ油分解だけでなく、
たんぱく質やでんぷんを積極的に分解する能力を生かして、
極めて水質浄化効率の高い厨房排水処理システムを構築しました。
「バチルスター®:バチルス誘導剤添加型生物流動床方式」
本システムについては、環境省の平成16年度環境技術実証モデル事業に
採択され、小規模事業所向け有機性排水処理技術
「微生物製剤添加型ハイブリット生物処理法」として第三者機関による実証
試験で性能を確認しました。
本システムは、生物処理を基本として、エス・エル独自で
開発した微生物誘導剤「バチラーゼ®」の投与により、
主に厨房排水中に含まれるノルマルへキサン抽出物質濃度の
効率的な分解とたんぱく質や炭水化物などの分解処理能力を
高めて、処理水質向上に寄与するシステムです。
本システムは、投与したバチルス菌の増殖と分解能力を保持するために、
槽内への空気供給量の制御を行っています。
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バチルス菌排水処理システム「バチルスター®」の特徴 |
- 好気性排水処理であればどの処理方法にも対応可能
- 分解能力が高く、高BOD排水から低BOD排水まで対応可能。
- たんぱく質、脂質、炭水化物などの分解能力が高いため、
汚泥発生量が少なくランニングコストが低減される。
- 発生した余剰汚泥は、堆肥源として安全な転用が可能。
- アンモニア、硫化水素、アミン類などの臭気分解能力を持っているため、
悪臭の発生を抑制できる。
- 栄養・温度・酸素の供給により、極めて早い速度でバチルス菌は増殖することができる。
- 脱窒素、脱りん能力が高い。
- 新築の排水処理だけでなく、増設・改修排水処理にも小スペースで対応可能。
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適用範囲 |
- レストラン、飲食店舗、ホテル、給食センターなどの厨房排水
- 食品工場排水(麺類、豆腐、弁当製造、惣菜製造、漬物廃水、食品加工など)
- 合併処理浄化槽の水質改善
- 高濃度有機排水
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処理システムの特徴 |
- 排水処理能力が高く、安定しています。
- 汚泥や臭気を大幅に削減し、環境にやさしいシステムです。
- 導入コスト、維持管理コストが低減され、経済的です。
- 設置スペースが小さく、改修工事や増築工事にも容易に対応可能です。
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処理システムのフロー |
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