マルチフューザー散気装置
処理システムの概要 |
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マルチフューザー散気装置は、米国の大手水処理プラントメーカー
「Smith & Loveless Inc.」が開発した最新の散気装置です。
散気装置には、大別して「微細気泡型」と「粗大気泡型」があります。
「微細気泡型」は、微細気泡の発生により
高い酸素移動効率を発揮しますが、反面高価であったり、
閉塞したり、消耗品の取り替え頻度が激しいなどの問題があります。
一方、「粗大気泡型」は、閉塞しにくく、耐久性に優れていますが、
反面酸素移動効率が犠牲にされています。
マルチフューザー散気装置は、両者の長所を兼ね備え、
典型的な無閉塞型で微細気泡なみの効率を発揮する
新しいタイプの散気装置です。
特に、間欠ばっ気や回分法などの脱窒プロセスに最適です。 |
構造と原理 |
マルチフューザー散気装置は、下向き(一般他社は上向き)に取り付けます。
ヘッダー管は50Aとし、27mmのキリ穴をあけ、Uバンドで簡単に取り付けられます。
ディフューザーの形状は逆円錐型で、18段の長方形のスリットを有し、
風量の増加に伴って、空気は順次上の段から噴出し、下段へ移行します。
風量が急激に増加するような場合は、最下部の開口より開放されます。
スリットの断面は外部に向かって開くくさび状で、異物による閉塞を防ぎます。
スリットの目巾は1mmで、スリットから噴出した気泡は、薄膜状に広がり、
表面張力により素早く剪断され、酸素移動効率が高まります。
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特長 |
- シンプルな構造で微細気泡なみの酸素吸収効率を発揮します。
- ワンピース構造のため、消耗パーツがなく堅牢です。
- Uボルトにより簡単に取り付けられ、風量や風圧の瞬間的な変動に優れます。
- 損失水頭は極めて小さく、省エネ効果があります。
- 堅牢で耐食性に優れます。
- 間欠ばっ気や回分方式に適します。
- 安価で効率の高いプラント設計が可能です。
- 取付部にゴムパッキンなど不要です。
- 槽底近くに取り付けることができるため、流量調整槽や固定化担体法に適します。
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酸素移動効率 |
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圧力損失 |
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仕様 |
風量 |
平均250 |
材質 |
ナイロン樹脂 |
ヘッダー管口径 |
50A(材質:SGPW/SUS/VP) |
取付口径 |
27mm(キリ穴) |
取付Uボルト |
SUS5×50Aダブルナット |
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寸法図 |
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